波乗りジプシー

サーフィン日記・波情報・サーフギア・おすすめのランチなどを書いてみます。

初めてのサーフィン

初めてサーフィンをしたのが確か10年以上前かな。大学2年生の冬からでウェットスーツも板も近所のおっちゃんからのお下がりでした。すごい面倒見のいいおっちゃんで、なんでそこまでしてくれるのか不思議なくらい色々なものを与えてくれた人でした。

今も昔もいい仲間に恵まれてるなーとつくづく思います。

強い憧れはなかったものの、ちょっとやってみたいなー、波の上を滑走できたらかっこいいだろうなーと、ずっと思ってました。

 

 

初めて行ったのは確か千葉南の花篭前。もう向かってる途中から車の中でドキドキでしたね。夜中に出発してたのですが期待と不安で全く眠れませんでした。

運動神経は割といい方だったので初めてでも一発で立てるんじゃないかと根拠のない自信があったんですよ。連れてってくれた先輩をびっくりさせてやろうと思ったんですけどねー。散々たる結果でした。正直なめてましたね。

そのときサイズはムネカタくらい。セット間隔は長くてなんてことない波だったのですが、当時の私にとってはすべてがおばけセットでした。

ドルフィンスルー(ダックダイブ)というアウトに出るときのテクニックも全く無かったものですからスープが来る度に戻されてしまう始末。無限にくるスープに切れだしたくらいです。何回もそんなことを繰り返して途中挫けそうになりながらも何とか奇跡的にアウトに出ることが出来ました。

もう自分の腕が鉛のように重くてパドルになってませんでしたね。ただ腕を水に挿してぐるぐる動かしているだけで全く進みません。

アウトに出れただけでもガッツポーズものでした。当然そのあとはサーフィンどころではなくなってしまい、ひたすらアウトで休憩し、復活したらセットでぐるぐるにされて気づいたらインサイドまであっという間に戻されてっていう繰り返し。みんな涼しい顔をして波待ちしていたので真似しようにもすぐにすっぽ抜けてしまいます。えらいものに手を出してしまったなと少し後悔し始めていました。

 

そんな中、たまたまスープの波にテールが上手く引っかかって波に押し出される感覚を味わってしまいました。そのときの浮遊感、スピード(大して出てないのに!)は今でも忘れられません。もう満面の笑顔で嬉しさのあまり叫んでしまいました。先輩達もその瞬間をニコニコしながら見ていてくれてそれがまた嬉しかったですね。

こんな素晴らしい世界があったなんて!もっと早くから始めてれば良かったなーって心底思いました。景色が違って見えましたよ。目に入る景色がキラキラしてまぶしい感じ。うまく表現できなくてすみません。 とにかくこの感覚をすぐに味わいたい!もっと長く乗りたい!!はいジャンキーのできあがりです笑。

 

結局スープで一瞬立っただけなんですけど自分にとってはとてつもなく長く感じて感動してしまいました。あと一回だけでもと思ったのですが力尽きて巻かれながらあえなく着岸して終了。

帰りは一番下っ端なのでほとんど運転することになるのですが、あまりに疲れてしまって朦朧としながら記憶は飛び飛びです。疲れから来たのか飲みまくった海水が影響したのか翌日は胃腸炎で一日嘔吐と下痢の繰り返し。病院で点滴です。

最悪のサーフィンデビューとなりました。

 

不甲斐ない結果に余計燃えてきて一か月もしないうちに今度は先輩と二人で湘南へ。爆弾低気圧によってサイズはめずらしく頭オーバー。終始インサイドではまりっぱなしで結局アウトに出れないまま撃沈。思い描いていたものと全く違う結果に悔しさでいっぱいでした。なんとその翌日も前回と全く同じ症状が出て胃腸炎でトイレに籠りっきり。点滴2回目。さすがに向いてないなと思いましたねサーフィン。それでもやめなかった。負けず嫌いなのか何なのか。ただのどМですね。

ほろ苦デビューとなりましたが10年近く経った今でもサーフィンを辞めずに続けています。続けてこられたのは偶然が重なってたまたま味わうことができた”あの”感覚を知ってしまったから。そして海に浸かることで心も浄化されていき嫌なこと、つらかった出来事もサーフィンしている間はリセットできるんです。そしていい波に乗れたときはすべてのことに感謝したい気持ちにさえなります。調子よすぎますよね笑。

 

当時よくつるんで一緒に海に行っていた仲間も仕事や家庭の事情でサーフィンからしぜんと離れていってしまいました。寂しいですね。いつか自分もサーフィンができなくなる日がくるのだろうかと不安になります。それが怖くて隙間時間でもサーフィンができる環境を選びました。

 

今までに何回も挫折してきましたし、どん底も味わってきました。そんなときも這い上がってこれたのはサーフィンやその仲間たちのおかげだと思っています。

悩みを抱えている人や、もやもやした気持ちのぶつけどころがなくて悶々としてる人、是非サーフィンを始めてみてください。少し敷居が高く感じるかもしれませんが、勇気を出してチャレンジしてください。絶対にその価値がサーフィンにはあります。人生変わりますよー。

サーフィン最高!!